日本 G

坂本 旭豊



初めまして


台北育ちの日本人ゲイの坂本 旭豊と申します。
不定期でこちらでLGBTスポット紹介レポートを書いていきます。
よろしくお願いします!


世界有数の平和な国…

性、政治、宗教、歴史、種族… 現代日本で世間話のタブーとされる話題は、時とともに増えていく。
21世紀の現在、日本人のオープン度は退化しているのだ。
「世界有数の平和な国」と自賛するほど戦争は無縁の存在なのだが、それは北朝鮮からの脅し、
韓国や中国とのもめ事などの現実に目をつぶって言っていることであって、
実際北欧などと比べたら日本はまだ全然ごちゃごちゃしている。

さらに人権重視を唱えながら同性婚は認められなかったりと、かなり雑な面もある。

このような話はどこでしようか…

さて、このような話は、果たして新宿二丁目のバーのどこで話せるのだろうか。
いや、話してはいけないということではないが、話そうとする人、そしてその話に乗ってくれるママはいるだろうか。

9/2、であるパーティーが開かれた。
最後の告知タイムに、ある女性の姿があった。

MCはこういった。
「とまとママの話が聞けるのはかなり貴重なチャンスですよ! ぜひ行ってあげてくださーい」。
とまとママ。

彼女はYasunoriパパと共に新宿のあるバーの中にいる。
そこは、二丁目のイメージとは全くかけ離れた雰囲気を醸し出していた。

六本木の雑居ビルの2Fほどではないが、決して広くはない。
なのに窮屈さを感じないのはライトか、内装か、はたまたパパとママが作り上げている空気なのか。

「オールジェンダーバー」

おつまみも手を抜かずに数種類そろっている。
ダーツがあり、カラオケも完備。ささやかなところから用意周到感があふれているのだ。
そして「オールジェンダーバー」、メニューにはこう書かれていた。

どれでもない

ゲイバーでもレズバーでもトランスバーでもない。
オールジェンダー、つまりどれにも当てはまり、どれでもないのだ。
パパはゲイ、ママはトランス、客はさまざま。

最初に「Sex/Gender」の違いを聞かれて一瞬言葉が詰まったほど、自分の性に対する概念が薄かったことに気づかされた。
もちろんオールなのはジェンダーだけでなく、すべてに関して平等を最重視するのだ。
台湾独立を唱える日本人の私にも、中国生まれ香港育ちの友人にも、香港独立を訴え続けている友人にも、アメリカ育ちの知らない客にも、みな同じお菓子を出し、同じ酒を出した。

客の背景など、ここでは関係ないのだ。
差別心を持つ客には、パパとママは容赦しない。
そして何より、話す内容のレパートリーが、ずば抜けて多い。
今流行ってる映画から昔のアイドル。
いま日本で話題の番組からかつて欧米でヒットしたバンド。
ストーンウォール事件から台湾の同性婚。
ドラッグクイーンから子持ちのゲイ。

ちょっとした日常会話からテレビで2時間特集できるほどのホットな話題満載。
それを雰囲気崩さず楽しく話せてしまうのが、ヤスパパとトマトママのすごいところだ。

じっくりと話を聞いてくれる

おしゃべりで盛り上がれるのはどのバーも同じことだが、ほかの客がいて途中で会話が途切れてしまうことが多いだろう。
現に私もそういう経験が多々あり、あまり店員と親しくなれた覚えがない。
しかし、ここでは涙が出てきそうなほど深い話をしながら、パパとママは座ってじっくりと話を聞いてくれる。

そしてママは自分の立場に立って、意見やアドバイスをくれる。
それが何よりうれしい。
自分の知らない領域の物もママはなんでも知っているので、気軽に質問もできる。

トランスジェンダーってなに?
日本ってなんでこんなに保守的になっちゃったの?
台湾にあって日本にないものって何だろう?
アメリカのLGBT活動ってどんな感じなの?

などのLGBT関連のものから、政治、洋楽、さらにはなんと落語まで詳しいママ。
知らない領域が果たしてママにあるのだろうか。

カラオケからも知ることが出来ること

ちなみにカラオケも完備していると言ったが、じっくりとお話しした後に歌う歌は、どれも意味深に感じてしまう。
この前、私が最近覚えたちあきなおみの「朝日楼」という歌を歌ってみたのだ。
売春婦となった哀れな自分を悔やむアメリカ民謡なのだが、なぜかママと話した後に歌うと、感情が入るのだ。
まるで、自分が朝日楼に入ったかのように。

さらに華原朋美の「I Believe」も実はストーカーの歌だったなど、いろんな面から歌を見れるようになるのだ。
そのような飲み屋もは飲み屋で楽しめていたが、ここはまた一味違った楽しみ方がある。

「なんか明日も頑張れそう」と元気が出てくる!

さらに深く話を進めると、ママはLGBT圏で一定の影響力を持っていることが発覚。
特にトランスやドラッグクイーンの中では一目置かれる存在らしい。
これは後から知ったことなのだが、知らないうちにかなりタメ口で話しかけていた自分に冷や汗をかいてしまった。

ママは気にしないのだが。

もちろん、恋をして幸せを分かち合いたい、失恋で誰かに話を聞いてほしい、友達が何かで悩んでいる、自分の進路に不安を抱いている、そんな話も全て包み込んでくれる。
普段からあまり目立たなく、二丁目でもママの目にとまりにくいという人も、ここなら100%の愛を感じ、「なんか明日も頑張れそう」と元気が出てくるのだ。

仕事が終わって、家に帰る前に愚痴を聞いてくれる人が欲しい。
休みだったけど一日中ぐうたらしてたら夜になっちゃった。
二丁目で店子をやって客の対応に疲れたから今度は客になりたい。
そんな様々なニーズに応えてくれる店の存在は大きい。
毎日とは言わないが、一回行くとまた行きたくなる、暖かい場所だ。

どうかこのような場所が、いつまでもあることを、願っている。

最後に…

坂本 旭豊君にぜひ、取材して欲しい!と言う方はYAGまでご連絡を下さいm(__)m
詳しくはこちらを見て下さい!
https://www.yag.lgbt-jp.net/report/

お店DATA

オールジェンダーバー:「Y's Bar」

〒160-0022 東京都新宿区新宿2丁目4-9中江ビル1F
TEL:070-4036-0157
営業時間:20:00 - 5:00(※曜日別変更あり、HPをチェック
営業曜日:HPをチェック


「Y's BAR」公式HP

https://ysbar2017.wixsite.com/home

「Y's BAR」 公式Twitter

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セクシャリティ問わず
深い話までできるBAR

どんな人でもフラットに居れる空間は無いかと長年考えて
自分達で始めた【Y’s Bar】
彩り豊か空間を
創りたいと考えています!

HPより引用

コンテンツ By:坂本 旭豊
坂本 旭豊

坂本 旭豊

172/48/23大分出身、台北育ち、東京在住Gです。
台湾ではツイドルたちにいじられて育ったから、人とふれあうのは得意かも(?)。
カラオケ大好き! 是非誘ってください。

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